やっててよかった看護師長┃看護師長を辞めて改めて感じた【やりがいとステータス】に満ちた素晴らしいポジション

看護の仕事

みなさん!どーも!ゆーさんです!

暑い日が続いていますが、僕の住んでいる北海道では、朝晩はだいぶん涼しく中には長袖を着ている人もいます。同じ日本に住んでてこんなにも違うんですね!

これまで看護師長をやると辛いことや孤独なことなど、ネガティブな内容のブログを書いてきました。

世の中には個性的な看護師長がたくさんいます。そんなに辛いポジションなら看護師長をやる人はいなくなるだろうし、長く続かないと思いませんか?

さて今回は看護師長をやっていて感じた【やりがい】や、辞めたことで改めて感じた【凄さ】について、ぼくの経験と勝手な私見を書かせてもらいます。

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辛いことばかりではない看護師長

先にも書きましたが、そんな辛いことばかりある看護師長ならやる人がいなくなると思いませんか?

確かにスタッフや主任や副師長時代に比べたら責任や辛さは【段違い】なのは明らかです。けれどそれを忘れられるくらいの【やりがい】があり、【ステータス】を手に入れられるからこそ続けられるんだと思っています。

日本に何万人といる看護師の中で選ばれた人しかなれないポジション

令和2年の調査では日本で就業している看護師の人数は1280911人でした。病院の数は8372施設のようです。病院だけで考えるとおよそ1~10人くらいの師長職以上が在籍していると思います。

詳しい数字が出ていなかったのであくまでも推測ですが、1280911人の中で上位10%未満くらいが看護師長職以上ではないのかと思います。

それでは選ばれた人とはどういう人なのか?

ぼくが思うのは【人として成熟している】【リーダー的な資質がある】【一定レベル以上の看護技術や知識を有している】【成長の見込みがある】【人望がある、または今後人望を集めそう】というのが条件かなと思っています。

さらに言えば、上に書いたような資質を持っている看護師はたくさんいますが、そのどれもが周りに比べて抜きんでている看護師がなれるポジションだと思っています。

なので、かならずしも仕事ができるから看護師長になれるというものではないです。

世の中には看護師長よりも看護技術や知識が優れているスタッフや主任・副師長はたくさんいますので。

ちなみにちょっと比べる対象は違いますが、年収で考えると国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、年収800万円以上の人が上位10%に入るそうです。

色々な分野で上位10%とはかなりレアケースとなってくるので、この視点で考えても看護師長以上の人は選ばれた人だと思います。

自分で「私は看護師長に向いている!」と思っている人はあまりいないと思いますが、これまで自分が歯を食いしばって頑張ってきたことが評価され、さらには人物像についても良い評価がされ、信頼や期待を込めて経営陣は看護師長を打診しているのでとても光栄なことです。

そしてその話を覚悟をもって受けた看護師長の皆さんは、それだけで素晴らしい人だと断言できます。

部署のトップとして自分の考えを反映できる

看護師長は一般企業でいうと課長職です。組織でいうと副部長や部長の下に位置します。課長なので一つの課を任されることになります。病院であれば一つの病棟です。

大小はありますがおおよそ30~40人前後のスタッフをかかえることになります。患者なら50人くらいです。それくらいの人数の管理を任されます。

もちろんいろいろな困難やプレッシャーはありますが、そこでの一番のやりがいは自分の考えや理想を具現化できるというところだと思います。

特異な考えや偏った理想は周りから受け入れられることはないですが、まれにそのような看護師長もいます。しかしそのような人は組織から修正されたり、信頼がなくなって仕事ができなくなります。

話しが少しズレましたが、自分の看護観や想っていた理想を具現化できることはとてもやりがいのある、看護師長ならではの醍醐味です。

実際に具現化できている看護師長はそうたくさんはいないです。僕もそうでしたが、少しずつ一歩一歩自分の思っている方向性に向かって病棟やスタッフ、患者からポジティブな言葉や変化があったときの【嬉しさ】【充実感】【高揚感】は看護師長でないと味わえない特権です。

マネジメント能力を身に着けることができる

僕は師長を打診されたときに【一つの部署を管理できるほどのマネジメント能力はない】と思っていて、それが師長の話を受けるか受けないかを迷うひとつの要因になっていました。結果的には受けましたが、

マネジメント能力が最初から備わっている看護師長はなかなかいません。師長をやってくうえで徐々にマネジメント能力は付いていくもんだと思っています。

もちろん自分で試行錯誤したり、いろいろな失敗や辛い経験もしますが、その積み重ねでその部署の師長は出来上がっていきます。

研修会や書籍でマネジメントの理論的な知識は必要とは思いますが、そればっかりにとらわれず実践でのトライ&エラーを積み重ねた師長のほうが良い部署運営をしています。

理論武装すると周りのスタッフから【とっつきにくい】【話ずらい】【言うことばっかり立派で何も変わっていない】などのネガティブな反応を経験したことがあります。それからは理論は自分の引き出しの一つとして表に出さないようにしていました。

一つの部署を統括するマネジメント能力を身に着けることは、スタッフや主任・副師長では経験できない貴重なスキルで、それはいろいろな業界でも通用するものです。

日本看護協会のホームページでは看護管理者のマネジメントの能力を6つにカテゴリー分けしていますので参考にしてください。

https://www.nurse.or.jp/nursing/home/publication/pdf/guideline/nm_managementladder.pdf

いろいろな職種や企業への人脈が広がり貴重な財産となる

病院内や施設内ではいろいろな職種の人たちが働いています。もちろんスタッフの時でも他職種との関りはありますが、師長は他職種でも特にほかの部署のトップとの関りが多くなります。関係性にもよりますが、そこから人脈が広がる場合があります。

また師長になると施設内だけではなく施設外でも会議や活動を行うことが多くなります。そこでの他施設の人との関りから人脈が広がります。他施設との人脈が広がると、師長としての悩みや辛さを解消することができる大切な交友関係を築くことができます。

ぼくは師長を辞めて違う施設でいちスタッフとして勤務していますが、人脈を大事にしていて良かったと今あらためて実感しています。

いまいろんな施設に出向くことが多いのですが、どこかで知り合いと繋がることがあり、初対面でも話しやすく仕事面でもとても役立っています。

みなさんも人脈は大切にしてください。ほんとに貴重な財産となります。

自分のキャリアにとってとても有利

在職中はキャリアなんて考える暇もなく、がむしゃらに業務していました。師長になんてならなきゃよかったと思っていたこともありました。

しかし師長を辞める時や辞めてから実感したことですが、看護師長としてのキャリアはとても有利になりました。

病院や施設などで人事を決めているのは、看護師長職以上の役職の人たちが多くを占めていると思います。そういう人たちは師長となった人の資質や問題解決能力、マネジメント能力が一定レベルを超えていることを理解してくれています。

「師長をしていた」という実績は次の職場選びでもとても有利になりますし、入職した後もいろいろな面で評価してもらえます。

そして師長として日々忙しく悩みながらも一つの部署をまとめていた経験や、さまざまなプレゼン能力書類作成能力など必ず次に大いに生かすことができます。

周りからの見る目が違う

これも実際に師長を辞めて転職してから実感したことですが、周りのスタッフからの対応は明らかに違うと思います。対抗心むき出しで来る人もいるかもしれませんが、基本的には頼りにされる存在となると思います。

自慢をするつもりはないのに周りが勝手に「元師長をやっていた人」というように見ます。それが逆に新しい職場でもコミュニケーションをとりやすくしてくれています。プレッシャーに感じることもありますが、いままで乗り越えてきた経験に照らし合わせるとなんてことないです。

辞めて改めて感じた看護師長の凄さ

師長でいるときは日々の業務に忙殺され、次々と起こる事象に対処し・・・・。など数えたらキリがないほどの業務量をこなしていました。こなせていないことの方が多かったですが・・・。

師長としての仕事をしてる実感はほとんどなく、「自分の看護師としての力量ってどうなんだろう?」と不安に思うときもありました。

師長を辞め新しい職場でスタッフとして働き始めてやっと実感しました。

それは「看護師長をやってて良かった。」「あの時の辛い経験が今に生かされている。」「人とのつながりの大切さ。」です。

間違いなくいまの自分の看護師としての【余裕、引き出しの多さ、対応力、精神的な強さ】は師長をやってきたからこそ、スタッフ時代では養うことのできない貴重な自分の武器となっています。

いまは所属している部署の師長や主任たちの業務を客観的に見ることができています。もちろんいろいろな悩みや辛いことは見ていてわかります。

そしてどのように対処してどのようにスタッフから思われているのかも、感じ取ることができています。施設の特徴は違いますが、師長としての基本的な業務は変わりないので、その気持ちがとてもわかります。

改めて・・・・。僕自身「よくこんな大変なポジションをやってきたな。」と振り返っています。そしてそんなきついポジションを、平静を装いながらも日々奮闘している師長を尊敬しています。

いまはスタッフとして自分に課せられた業務を確実に行いつつ、師長たち管理者のフォローも陰ながらやっています。決して出過ぎたことはしないように、だけどそれは師長を経験したからこそできる僕なりのスタッフ看護師の姿を見せようと思っています。

いまいろいろな悩みを抱えながらも、

患者のためスタッフのために時間を惜しまず頑張っている全国の看護師長の皆さん!

看護師長をやる!と決めた時点ですでに充分に尊い存在です。そして師長として部署のトップであり続けることは、どんな形であれいずれ自分に良い意味で返ってきます。

辛いこともたくさんありますが・・・。看護師長は最高です!!

ベテラン看護師長の方たちには、すごく幼稚で偏った考え方に感じたかもしれませんが、僕の看護師長経験から感じた私見ですのでご容赦ください。

師長をしていると色々な悩みや辛くなることがあると思います。身近な人には話せないこともあると思います。

そんな時は一人で抱え込まず僕に相談ください。協力できることがあるはずですので。

看護師長にもフォローは必要ですから。

それでは今回のブログはこのへんで。

ゆーさんでした!

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