みなさん!どーも!ゆーさんです!
このブログを書きながら自分のキャリアについても、いろいろと考える良い機会となっています。
前回のブログはこちら↓
看護師が目指すキャリアアップの方向性
前回のブログでは看護師の上位資格といえるようなキャリアを紹介しました。今回は前回の続きでその他のキャリアアップについて紹介します。
教育機関での【教育者や研究者】を目指す
看護専門学校や看護大学の教員など看護師の基礎教育や能力の開発に携わる道もあります。
僕の経験では教育者に向いてる人の傾向として、
・後輩の面倒見がよい
・学生の実習指導やプリセプターにやりがいを感じている
・自分の意志をはっきり発言できる
・積極的な学習姿勢がある
・論理的な思考ができる
・教育に興味がある
もちろんこのような傾向でも、臨床のほうが得意な看護師もいるので一概には言えないですが、ぼくが今まで出会ってきて教育の道を目指した看護師にはこのような傾向がありました。
教育者になるには
教育者になるには看護専門学校や看護大学の教員になる方法と、自分の施設内での実地指導者、実習担当指導者、教育担当責任者などの方法があります。
どちらにしても臨床経験や必要な単位数の研修が必要だったりします。特定の講習を受けなければならないこともあります。数日で終わるものから半年間ほど要する研修もあるので、施設の協力が必要になります。
研究者になるには
研究者になるには基本的には大学院や研究施設に所属することになります。看護という学問をエビデンスをもとに深く研究して、新しい理論や知見を開発し患者さんにより良い看護を提供できるようにします。研究者になるには大学院卒業が一般的な要件となるようです。
【学会認定や民間の資格】を取得する
ここからは各種学会が認定している資格や民間で認定している資格について紹介します。
3学会合同呼吸療法認定士
日本呼吸器学会・日本胸部外科学会・日本麻酔科学会の3学会が合同で認定している認定資格です。アメリカなどでは国家資格となっていますが日本では学会認定の資格となっています。
この資格は呼吸器ケアを専門的に学習することができて、人工呼吸器を取り扱っている部署や呼吸器科など呼吸ケアが積極的に行われている部署の看護師が受験しているイメージです。
この資格を受験するには規定されている学会に出席して必要点数を取得しておくか、試験を受けるための講習会に参加する方法がありますが、このどちらかを選択しないと受験資格を得ることができません。
試験の出題範囲は呼吸器系の幅広い知識が求められます。内容としては呼吸器の解剖生理や人工呼吸器の管理はもちろん、血液ガス分析、酸素療法、吸入療法など、呼吸ケアに関する知識・技術の関するものです。
以下に2024年度の呼吸療法認定士の受験要綱を載せておきますので参考にしてください。
ちなみにぼくはもうずいぶん昔にこの認定資格を取得しました。なぜこの資格を取ろうと思ったかというと、たんに呼吸器系が苦手だったからです。勉強の必要性を感じていましたがなかなか実行に移せずでしたが、この資格のことを知ってせっかくなら資格も取得しようと思って勉強しました。
取得したらそのままではなく5年ごとの更新をしていかなければならなく、5年間の間に学会出席などで必要な点数を取ったり、更新のための講習会に出席したりしました。更新時期が近づいてくると案内が来るんですが、ある時すっかり忘れてこの資格を流してしまい今に至ります。
受験資格を得るための講習会や更新のための講習会が開催されていますが、ネックはいずれも首都圏での開催ということでした。
僕のような北海道からの人は最低でも3泊4日は必要になります。その分の旅費宿泊費も結構かかります。ただ今年度の要綱を見るとZOOMでの出席も可能なようなのでその心配はないようです。
ぼくは資格はなくなってしまいましたが、これに向けた勉強をしたことで苦手だった呼吸器系が得意になりました。そして日々の業務に役立っていますし、看護学校での特別講義という形で人工呼吸器の使い方のレクチャーの依頼もあり自己の能力を高めることもできています。
褥瘡認定師
これは2006年から始まった日本褥瘡学会が認定する比較的新しい資格です。
褥瘡は入院・在宅問わず発生しやすいですよね?
創傷管理に関する知識や技術は年々進歩していて、ついこないだまでスタンダードだった処置が変わっていたりします。その褥瘡の状態によっては適切な処置が行えていないと治癒が遅くなったり、悪化したりしてしまうのでタイムリーに状況を判断する必要があります。
日々褥瘡に関する新しい知見をアップデートしなければならないですが、専門的なことが多すぎて苦手な人もいるかと思います。そのため病棟や施設に一人でも専門的な知識がある人がいると、褥瘡の治癒促進や悪化防止に寄与できます。
看護協会が認定する認定看護師ではありませんが、創傷系のトラブルの専門家としてキャリアアップできますね。
条件として日本褥瘡学会に会員であること、所定の研修会に参加していること看護師の国家資格保持者でなければならなこと、審査を受けて合格することなどが挙げられます。詳しくは下記URLを参照下ください。
僕の経験ではこのような創傷管理的な専門の知識や技術がある看護師は、同僚のみならず医師や他病棟、他職種からもいろんな相談を受けるとてもやりがいのある認定資格だと思います。
日本糖尿病療養指導士:CDEJ(Certified Diabetes Educator of Japan)
2000年に日本糖尿病学会、日本糖尿病教育・看護学会、日本病態栄養学会の3学会が協力して設立した認定資格です。
この認定資格は糖尿病の生活指導におけるエキスパートであることを表しています。糖尿病は治療はもちろんですが、keyとなるのは患者さんの日常生活における自己管理が重要となります。
そこが上手くいっていないと、どんなに良い治療薬を使用しても病状の改善は難しいです。そこで登場したのがこの資格です。糖尿病治療において最も大切な自己管理を患者さんに指導する専門家です。
この資格を受験するには療養指導をした実績と必要な研修などを受講する必要があります。詳しくは下記URL↓を参照してください。
日本には糖尿病と診断された人と予備軍で2000万人ほどいると言われています。ザックリとした計算で5~6人に一人は糖尿病か予備軍ということになります。
それを考えるとこの認定資格はとても意義のある、取得しておいて損のない資格だと思います。
栄養サポートチーム専門療法士:NST(Nutrition Support Team)専門療法士
この認定資格は日本静脈経腸栄養学会が認定している資格になります。
主な業務は患者さんの体調や病状、栄養状態を血液データやそのほかの客観的な情報と、患者さんの個性や嗜好を考慮し、必要なカロリーや不足しているであろう栄養素の補給などをチームでカンファレンスして担当医に提案することです。
嗜好と書きましたが単にデータ上の栄養などを改善するのではなく、患者さんの個人状態や嗜好を考慮し可能な限りその人に合わせた食事内容や栄養補給経路を検討します。
看護師がこの資格を取得した場合は、栄養補給へのサポートや輸液管理、口腔ケア、他職種とのコーディネーターとして広く患者さんとの橋渡し役となって医療を提供することになります。
他にはよくありがちとは思いますが、緊急で入院してきてクリティカルな治療に集中しているあまり、医師が患者さんの栄養に目が行っていない場合があります。そのような時に栄養についての提案をするのも看護師の重要な役割となります。
また創傷との関連も強いので褥瘡対策委員会などとの協力も必要になります。そこでも患者さんのことを一番看ている看護師の出番となります。
NST専門療法士になるには所定の学会や学術集会への必要単位数の参加や、認定教育施設での実地研修などが条件となっています。詳しくは以下のURLを参照してください。
ぼくは以前にNSTに所属していて、熱心な医師に色々と指導され学術集会で発表したり論文を作成したりしていました。なので栄養などには少し詳しくなりました。
栄養は人間が生きていくうえでなくてはならないものです。病気になるとカラダの栄養状態はどんどんと悪化していき、病気の改善も遅くなったりさらに病状が悪化したりします。
看護師が専門的な栄養の知識を持っていることは、患者さんの病状回復を促進させる一要因となりえるので興味のある方は目標にすると良いと思います。
介護支援専門員 : ケアマネジャー(ケアマネ)
介護保険制度が開始したことに伴い2000年に介護支援専門員が誕生しました。看護師の皆さんはケアマネージャーやケアマネと呼んでいるかもしれません。
各種施設や在宅での介護保険サービスを使うためには介護認定を受けるのが一般的です。その窓口的な存在がケアマネです。
業務内容は【要支援・要介護認定に関する業務】や【介護保険サービスに関する業務】があります。病院や家庭に出向き利用者の状況の確認などをヒアリングしたり、認定を受けた内容に合わせてケアプランを作成したりします。
また医療機関や自治体とも連携しながら利用者に、最適な介護サービスを提供できるようにマネジメントするので高いコミュニケーション能力が必要です。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000114687.pdf
この資格を持つ利点は幅広く社会資源やサービスを理解できることです。とくに病棟で勤務している看護師は、退院後に患者さんがどのように療養したり生活しているかわからない方がほとんどだと思います。
患者さんは介護認定を受けその程度に合わせた介護サービスを受けることになりますが、その橋渡し役をケアマネが担ってくれています。病院での入退院調整室で勤務したり、対外的に業務を行う看護師は持っていた方が良いと思います。
合格率は20%前後とかなり低いですし、合格後も必要な時間の研修を受ける必要があります。僕も過去に数度ケアマネを受験したことがありますが、いまだ合格はしていません。
【大学や大学院に進学し卒業】する
今でこそ看護大学卒業者が普通になりましたが、ふた昔前までは看護専門学校を卒業した看護師がほとんどでした。
そのような看護師には社会人になってから看護系大学に入学する方法と、一般の大学を卒業する道があります。看護師国家資格を保持していると多くの大学で単位が認定されて、3年次からの編入学などができるようになっています。
看護系大学を社会人で入学するとなると、おそらくは今の仕事を退職して通学することになるか、夜間に講義を行っている大学を選ぶことになると思いますので、家族や施設の協力や理解が必要になります。
もう一つは一般の通信制の大学を卒業する方法もあります。通信制なので基本的にはインターネット上での受講がメインとなります。なので今の仕事にさほど影響はないです。一部ではスクーリングといって年に数日だけ面接授業を行う大学もあります。
ぼくは30歳を超えたくらいに放送大学という通信制の大学に3年から編入、無事に卒業して【教養学】の学位をもらいました。
基本的には試験もWEB上で行うので仕事に支障をきたすことはほとんどありませんでした。放送大学を卒業した看護師はたくさんいます。いまは学位授与機構を利用して看護学の学位を取得するために単位を修得中です。
どちらにしても金額的にも安いものではなく、さまざまな協力や理解がないと簡単にいかないこともありますが、大学卒表は今後のキャリアデザインにとっては選択肢の幅が広がりますよね。
英会話の必要性
医療とはあまり関係ないと思っている方が結構いるとは思いますが、ぼくは看護師もそれなりに英語を話せるほうが良いと思っています。なぜなら海外からの旅行者も多く、それに伴って病院を受診する外国の方も増加しているのが現状だからです。
勝手な想像ですが英語圏を除く先進国の中でここまで英語を話せないのは、日本くらいではないかと思います。病院を受診する患者さんは日本人ばかりとは限りません。これだけ外国人観光客が来日しているのでいつでも英語を話せる準備は必要だと思っています。
ぼくは何度も海外旅行客の受診対応をしたことはあります。そこで感じたのは医療英語だけでは問診が不十分であったこと、翻訳アプリを使用しても時間がかかりすぎてタイムリーに診療に繋がらないと感じました。
それが救急の場面であったとしたら、とても対応はできなかったです。それは看護師として怖いことです。
医師が英語を話せると思っている人もいるかとは思います。長く英語圏に留学していたり勤務してた医師は英語での対応は可能ですが、そういう医師はわずかです。
そんな経験もあり英語を話せることの重要性を痛感しています。
外国の方は英語圏ではなくても母国語以外に英語を話せる人が多いので、日本の看護師もこれからの時代英会話能力があっても良いのではないでしょうか?
下記URLはスタディチェーンという会社のサイトです。英会話や英検、大学進学のことなど詳しく説明してくれているサイトですので参考にしてください。
キャリアアップは自分の可能性を広げてくれます
2回にわたりキャリアアップについての記事を書きましたが、このほかにもまだまだいろいろな認定資格もありますがピックアップさせていただきました。
なぜ看護師のキャリアアップについて紹介したかというと、実力のある看護師が現状にとどまることなく広く活躍してほしいと感じているからです。
自分自身の後悔した経験もありますが、やはりいろいろなことに挑戦するには早いに越したことはありません。アラフィフになってからでも挑戦することはよいですが、なかなか若い時のような集中力や情熱を維持するのは難しいなと感じています。
ですので看護師のキャリアの選択肢を紹介して応援しようと思いました。
この記事を読んで今後のキャリアに迷っている看護師の参考になれば嬉しいです。なにかこまったことがあればいつでも相談ください。
それではこの辺で終わります!
ゆーさんでしたー
bye!