働く場所に迷っている看護師必見!|【各施設ごとで働くときのメリット・デメリット】を解説します

看護の仕事

みなさん!どーも!ゆーさんです!

看護師が働く場所として一般的には病院を考えると思いますが、他にもライフスタイルに合わせたり、キャリアを考えたりしながら職場を選ぶことが可能です。

今回は病院の規模や施設の種類によって、看護師が働くときのメリットやデメリットを紹介して、みなさんの転職時の参考にしてもらえると嬉しいです。

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看護師は色々な経験を積むと自分の今後の方向性について考えるようになります。自分のキャリアアップについて今後どのような道があるのか、どの道に進むのかどんな方法があるのかわからない人へ向けて、元看護師長のゆーさんが今までの経験をもとに紹介します。

大規模病院または大学病院で働くことのメリット・デメリット

これらの病院の一番の機能は、小・中規模病院ではできない専門的な検査や手術を行うことです。大学病院ではさらに教育や研究も行う施設となります。

メリット

様々な診療科に分かれていて分業化されているので、その診療科の最新の治療法や看護の方法を身に着けることができます。医師も多いため医師とのディスカッションの中から広く知識を得ることも可能です。

認定看護師や専門看護師などのスペシャリストが多く在籍しているので、将来の自分のキャリアのモデルとなりえます。

看護師の教育体制が整っていることがほとんどなので、新人や中途採用時でも入職がスムーズなことが多いです。また将来看護教育の道に進もうと考えたときも有利なことが多いのが特徴です。

給与面では基本的には公務員給与をベースとしていることが多いです。一般的に言われている看護師の平均給与はもらえると考えてもよいです。看護師長や看護部長または副院長となってくると高額になるのも魅力的です。

・診療科の最新の治療法や看護を身につけることができる

・専門性を追求しやすいためスペシャリストを目指しやすい

・医師とのディスカッションの中から広く知識を得ることができる

・将来に自分のキャリアモデルが存在している

・教育体制が整っており特に新人や中途採用の入職がスムーズである

デメリット

診療科が専門的であるために他の診療科の知識や技術が身につきにくいことがあり、ジェネラリストを目指すには難しい現場とも言えます。

大学病院では点滴や薬剤投与は研修医が行うので、看護師の臨床での実践力や技術力が身につきにくいことがあります。

診療科ごとの横のつながりが希薄なこともあるので院内での異動時や、最新の設備の元で業務を行っていたためライフスタイルが変化した時に、新しい職場に馴染むことが難しく戸惑うことがあります。

また急性期の治療や研究が使命となっているので、治療後の患者さんがどうなるのか地域医療の現状が把握できないことが多いです。

・診療科が細分化されて分業化が図られているがために、他の診療科の知識や技術が得られづらくジェネラリストを目指すには難しい場合がある

・大学病院では薬剤投与や点滴は研修医が行うことがほとんどなので、看護師の臨床での実践力が身につきにくい

・異動時や新しい職場に移った時の戸惑いが強いことがある

・地域医療の現状が把握できないことが多い

まとめ

スタッフの人数がかなり多いため、組織の中でのさまざまな責任あるポジションを目指したいと思っていても、チャンスがなかなか巡ってこない現状があります。

他には最新の設備や環境で業務をしており、それがスタンダードとなっているので転職時の環境のギャップが大きく、違和感や戸惑いを感じる看護師も多くいることも事実です。

しかし最新の治療や看護方法を学ぶことができる最高の現場だと思います。また教育体制が整っているので新人看護師のデビューには一番の選択肢だと思います。そしてキャリアモデルが多数存在しているのは魅力的です。

小・中規模病院で働くことのメリット・デメリット

その地域の一般的な急性期治療を行いながら、地域医療や慢性期医療を担う病院のことです。専門性の高い治療や検査は大規模病院や大学病院へ紹介できるような連携を取っています。

メリット

診療科は少ないかもしれないですが、診療科間の溝も少ないかコミュニケーションが良好なことが多いので組織横断的に幅広い業務に携わることができるので、さまざまな知識や技術を身につけることができます。

さまざまな知識や技術を身につけているので、たとえライフスタイルが変わり職場を変わったとしてもスムーズになじむことができると思います。

他にはスタッフの人数が少ないため、責任のある業務やポジションを担うチャンスが巡ってきやすいです。さらには特定の診療科に特化していればスペシャリストを目指すことも可能です。

地域密着型の病院では退院後の患者さんや家族の看護を行っているので、地域医療を目指したい場合はおすすめといえます。

・組織横断的に幅広い業務に携わることができジェネラリストを目指しやすい

・さまざまな知識や技術を身にことができ職場が変わってもスムーズになじむことができる

・責任ある業務やポジションを担うチャンスが巡ってきやすい

・地域医療を学べることが多い

デメリット

一番は専門性が身につきにくいことだと思います。そのため専門性の高い看護を身につけたい場合は物足りないかもしれません。

また小・中規模病院では規模や機能が様々なので業務方法にもかなりがあります。一昔前のことをスタンダードにやっていることが多々あります。転職した時のギャップや給与面、福利厚生も病院ごとで差が出てくるので転職するときはよく検討する必要があります。

またこのような病院では、昔から長く勤務している看護師が多くお局化しやすい傾向にあり、何か新しいことを改革しようとするときの障壁となりやすいことがあります。

・特定の診療科に特化していなければスペシャリストを目指しにくい

・病院によっては一昔前の方法をスタンダードのように行っていることがあり、業務方法にはかなりの差がある

・お局看護師がいる可能性が高く何かと障壁となることがある

・給与面でも病院ごとの差が大きい

まとめ

小・中規模病院は組織が小さいため、大規模病院では経験できないような年齢や経験年数でもいろいろなチャンスが巡ってきやすく、キャリアアップの観点から考えても有利なことが多です。

スペシャリストを目指したい看護師は、一つの診療科に特化した病院を選ぶことで解決できると思います。しかし小・中規模病院の強みはやはり幅広くいろいろな知識・技術を身につけられることだと思うので、ジェネラリストを目指したい看護師にお勧めといえます。

注意したいのは小・中規模病院では開院当初からの古くからの伝統に縛られていたり、お局看護師が在籍している可能性があるので入職前にはリサーチが必要です。

クリニックで働くことのメリット・デメリット

特徴としては入院設備がないこと、救急対応がないことが多いです。そして外来診療の補助がメインとなると思います。外来がメインなので受診時の患者さんの問診や、症状に合わせたバイタルサインチェックを行います。

メリット

クリニックは入院設備がないことが多いので基本的には日勤のみの勤務となります。夜勤がないぶん規則正しい生活を送ることができます。

また基本的には日祝、お盆、年末年始が休みところがほとんどなので、プライベートでの予定も立てやすいです。

業務内容は病棟に比べると患者さんの重症度も低く、難しい処置の介助を行うことも減るのでココロとカラダの負担は少ない傾向にあります。

・規則正しい生活を送ることができる

・プライベートでの予定を立てやすい

・重症度が低い場合が多く難しい処置を行うことも減る

デメリット

クリニックの規模や標榜している診療科にもよりますが、採血や点滴は行うにしてもそれ以外の専門性を追求するような処置や業務が少ないため、看護技術がアップデートできなかったりキャリアアップの観点からは不向きかもしれません。

他にはスタッフの人数が少ないため受付業務や清掃などの、看護業務とは直接関係ないことも行わなければならない時もあります。

給与面では夜勤や時間外勤務がないことがほとんどなので、病院系で勤務するよりは劣ることが多いです。

・看護技術がアップデートできないことが多い

・キャリアアップを考えている看護師には不向きかも

・看護業務とは関係ないこともやることが多い

・病院で勤務するよりは給与は低いことが多い

まとめ

仕事とプライベートや子育てを両立しながら働きたい看護師にはクリニックでの勤務はお勧めできます。しかし看護技術の維持・向上や今後新たなキャリアアップを考えている看護師には不向きかもしれません。

訪問看護ステーション

在宅での医療を行うために利用者の状態や病状に合わせながら、看護師が家などを訪問してその人らしい生活を支援することを目的としています。

メリット

病院やクリニックだと患者さんと接する時間が数分のことがほとんどですが、訪問看護だと30分以上かかわることができます。一番のメリットは自分の看護感に沿って一人の利用者さんとじっくり向き合えることだと思います。

その他にはクリニックと一緒で、基本的には平日日勤の業務がメインとなるので生活リズムは整いやすいです。また所属するステーションによっては直行直帰でもよいところもあります。

条件面では給与が高めに設定されているのもメリットです。看護師全体の平均年収が約480万円で、訪問看護師の平均年収が約430万円といわれているので、夜勤がないことを考えると条件的には良いと思います。

・自分の看護感に沿って一人の利用者さんとじっくりと向き合える

・夜勤がなく生活リズムが整いやすい

・ステーションによっては直行直帰が可能な場合があるなど働き方に融通が利きやすい

・オンコール対応はあるが夜勤がないことを加味すると給与水準は高いところが多い

デメリット

一番のデメリットは状況に応じた【高いフィジカルアセスメント能力】が求められることだと思います。病棟ではすぐそばに先輩看護師や同僚がいるので相談しやすい環境ですが、すべてを一人で行うことがほとんどな訪問看護では、その環境にはないということを知っておかないと難しくなります。

訪問看護に夜勤はありませんが、月に3~5回程度【待機】や【オンコール】といわれる業務があります。その時は専用のタブレットや携帯電話を持ち自宅で待機することになります。

ステーションによって連絡が来る頻度や、夜間に緊急で対応する頻度が違うので確認が必要です。当然ですが手当が出るのと、対応した時刻によっては次の日の勤務が休みや半日とするステーションもあります。

他には規模にもよりますが少人数のステーションだと教育体制が整っていないところもあります。経験の少ない場合だと勤務が難しいこともあります。

・基本的に訪問は一人のため高いフィジカルアセスメント能力と看護技術が求められる

・オンコールでの利用者さんへの対応が頻回の場合がある

・教育体制が整っていない場合がある

まとめ

国の医療政策が在宅の方向へシフトしている現状の中で、訪問看護のニーズはとても高くやりがいのある業務です。

様々なケース・疾患・家族関係を抱えている利用者がいるので、どちらかといえばスペシャリストよりはジェネラリストのほうがより訪問看護には向いていると言えます。

その点を考えると経験の浅い看護師には難しい部分もあります。

介護老人保健施設

介護を必要とする高齢者の自立を促して在宅への復帰を目指すのが役割です。医師が常駐しており様々な多職種と連携して支援を行います。

メリット

一番は入所している人たちと時間をかけながら看護できて、ゆっくり状態が良くなって在宅へ移行できる姿を見れるのが老健ならではのメリットだと思います。

また医師が常駐しているので入所者さんに変化があった時も、看護師だけの判断ではなく医師の判断を受けながら対応できるので精神的な負担は少ないと思います。

他には介護の経験も積めることもメリットのひとつです。

・入所者さんと時間をかけながら看護が行える

・医師が常駐しているので看護師の精神的な負担は少ない

・介護経験を積むことができる

デメリット

老健やには介護福祉士の方が多くいます。介護業務が大変な時は看護師が手伝うことはできますが、看護業務は介護福祉士は手伝うことができないので、業務をはっきりさせないと不平不満の原因となります。またそのことが原因で看護と介護に軋轢が生じて、人間関係が難しくなることが多いのが現状ですです。

条件面では一般的な病院勤務に比べると水準は低くなるようです。夜勤がある老健がほとんどなので夜勤手当は発生しますがその分生活リズムが崩れやすいです。

・看護業務以外に介護業務を行うことがある

・看護と介護の人間関係が難しい時がある

・病院勤務に比べると給与水準は低くなる傾向

まとめ

老健で働く看護師の主な業務は入所者の健康管理が主となるので、医療行為を行うことはほとんどないと思ってよいです。そう考えると新人看護師やキャリアアップを考えている看護師には不向きかもしれないです。

介護施設(特別養護老人ホーム・デイサービス・有料老人ホーム)

家庭的な環境がベースとなり、その場でさまざまな介護サービスやリハビリを行い利用者が能力に応じた日常生活を送れるように支援します。

メリット

これらの施設は基本的に決められたスケジュールに沿って業務が進んでいくので、よほどのことがない限り時間外が発生することはないです。そのため子育て期間中の看護師や親族の介護もしている看護師にも両立しやすい職場といえます。

業務内容は入所者の健康サポートや内服の介助が中心となるので、看護師自身のカラダの負担は病院などに比べて少ないです。

・病院や他の施設と比べて忙しくなく残業がほとんどない

・夜勤がない

・カラダへの負担が少ない

デメリット

基本的には高齢者や認知症・障害のある利用者が対象となるので、高いコミュニケーション能力が必要となります。慣れていないと利用者の訴えを聞き取るのが難しです。

またこのような施設では看護師の人数が各勤務で1人や2人と少なく、その他は介護の方などとなります。突発的に利用者さんの状態が悪くなることや急変も十分にありえるので、対処方法や自分の判断に対する責任の重さがプレッシャーとなることがあります。

条件面では病院や訪看、老健に比べると業務量の違いや夜勤・時間外がほとんどないことを考えると収入面では大きく減ることがあります。

・高いコミュニケーション能力が必要なため苦手な人は難しい

・突発的な事態に対応する技術や知識が要求されることがあり、看護師としてプレッシャーが高い

・病院などに比べて収入がかなり減ることが予想される

まとめ

「看護技術や経験が少なくても安心」と言われていることが往々にしてありますが、僕はそうとは思っていません。

なぜならこのような現場ではいつ利用者さんの状態が変化してもおかしくないからです。食事中に詰まらせる可能性や突然の心筋梗塞の発症など、リスクの高い利用者さんがたくさんいるためです。

ただ収入をあまり気にしないで、仕事とプライベートの両立を重視したい看護師の方にはとても向いている職場です。

おわりに

皆さんいかがでしたでしょうか?

各施設の特徴をふまえてメリット・デメリットを紹介しました。看護師として転職するときに次の職場選びは大切です。

キャリアアップさせるためやライフスタイルに合わせた働き方など、どちらにしても次のステップへ向けての貴重な選択です。

このブログが職場選びに迷っている看護師の皆さんの参考になれば嬉しいです。

何か転職について不安なことがあれば相談に乗りますので気軽に連絡をください。

ゆーさんでした!

bye!

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